畳やふすま、障子など、和室ならではの素材がある空間では、壁紙の色や質感が空間全体の印象に大きく影響します。たとえば、シンプルな白系の壁紙でも、ほんのり黄みがかったトーンや、織物調の質感を選ぶだけでぐっと落ち着いた雰囲気に。たとえば、淡い水色の壁紙は、障子越しの光にやさしく映え、和室ならではの落ち着いた雰囲気を保ちながらも、すっきりと明るい印象に仕上がります。また、和紙のような風合いや、少しざらっとした手触りの壁紙も人気があります。明るすぎないベージュやグレージュ系の色味も、緑の畳や柱の木材と相性がよく、全体にやわらかな統一感が出ておすすめです。和室のイメージを大きく変えずに、さりげなくアップデートしたいときには、色味や質感の“微差”が大きなポイントになります。

お家の中でも、和室は日中でも障子越しのやわらかい光が入ることが多く、夜は間接照明や暖色系の照明が使われることも多いため、光による色や質感の見え方が変わる空間でもあります。たとえば、昼間は白っぽく見える壁紙が、夜には黄味がかって感じられることも。特に織りや凹凸のある素材では、影の出方によって立体感が強調され、印象が大きく変わる場合もあります。シミュレーションを活用することで、そうした光と素材感の関係も、よりリアルにイメージすることができます。とくに質感のある壁紙を選ぶときには、見本写真だけで判断せず、できれば実物サンプルとあわせてお部屋の雰囲気を確認するのが安心です。繊細な素材や質感の選び方ひとつで、空間の印象はぐっと深まります。

和室に柄物の壁紙を使いたい場合は、壁の一面だけにアクセントとして取り入れるのが人気のスタイル。唐紙を思わせるような伝統文様や、草花や竹など自然をモチーフにした柄は、落ち着いた印象を保ちながらも、空間に個性を与えてくれます。柄物を選ぶときは、細かい模様よりもある程度大きさがあるものの方が映えますが、その分、全体とのバランスを想像するのが難しい場合も。そんなときにもシミュレーションが役立ちます。実際に和室の壁面に配置したときの柄のサイズ感や色味の出方が確認できるため、「思っていたより派手だった」「暗くなりすぎた」などの失敗を防ぐことができます。アクセントの入れ方ひとつで、和室の印象ががらりと変わるので、慎重に、でも楽しみながら選んでみてください。

最近では、純和風の雰囲気に、少しだけ洋の要素を加えた“和モダン”スタイルも人気を集めています。たとえば、北欧風の幾何学模様や、グレイッシュなカラーの壁紙も、和室の空間に不思議となじむことがあります。最近では、石目調のクロスを和室に取り入れる方も増えており、無機質すぎず、上品な和モダンの雰囲気を演出できます。押し入れまわりや床の間、仏間など、視線の集まりやすいポイントにこうした柄を取り入れることで、空間にリズムや奥行きが生まれます。特にくすみブルーやグリーンなどは、畳や木の素材と相性が良く、ナチュラルな中にも今っぽさが感じられる仕上がりに。柄や色の選び方次第で、和室全体の印象が変わります。「昔ながらの和

室の雰囲気は好きだけど、少しだけ自分らしさも出したい」という方には、シミュレーションを活用しながら、そうした“絶妙なバランス”を探ってみるのがおすすめです。ほんの少しの変化でも、和室の空気感はしっかり変わります。自分だけの和室の楽しみ方を見つける第一歩として、ぜひ壁紙シミュレーションを試してみてください。迷ったら貼りたい箇所の写真をlineなどでお送りいただければご提案も可能です◎